デジタルな戯言

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外資IT企業に新卒として入社して半年、配属後4ヶ月

長らくこのブログも更新していませんでしたが、2017年の10月になって私も社会人になって半年、配属されてから4ヶ月となりました。

本当に怒涛のように過ぎた濃密な半年間で、今肌で感じていることをこのまま忘れていくのはあまりに勿体ないので、将来の自分の道しるべとして書き残しておこうと思います。

 

 

研修

今思い返しても、あの2か月間で今自分がやっている仕事に繋がるスキルは全く得られなかったと思います。

ただ、何も得られなかったわけではありません。
むしろスキルなんかよりも大事なものを2つ得ることができました。

  • 同期との代えがたい絆
  • その瞬間に取るべき行動は全て自分で考えて判断しなければならないということ

 

同期との代えがたい絆

私の会社は外資なので、基本的に人材の流動が激しいです。毎月何人もの社員が旅立ち、同じように何人もの社員が迎え入れられます。必然的に会社の構成員も中途が大半を占め、全社員のうち新卒社員は10%にも満たないでしょう。

毎年採用する新卒自体の人数も多いとは言えず、大体30人弱です。職種別採用なので、その30人がてんでバラバラの部署に振り分けられます。もちろん、入った先の部署にいるのはほとんど中途、仮に新卒がいたとしても大体10年目だったりします。

そんな状況下だと、全く上下のないフラットな立場でくだらないことを言い合える同期は本当に掛け替えのない存在になります。もちろん大学の友達はいますが、彼らのほとんどは新卒が構成員の大半を占める日系大企業にいます。環境が違いすぎて仕事のことや悩みを話してもそもそも共感してもらえないので、だんだん大学時代までの友人といるときはあまり仕事の話をしなくなります。

同期の大切さに改めて気づいたのは配属されてからでした。同じ会社にいるからこそ、同じ環境下だからこそ、最初の2か月を濃密に共有したからこそ、配属先の部署は違っても同じレベルで悩みを分かち合える。「みんな大変なんだな...頑張ろう」と思える。

一緒に飲むたびに大切さを実感しますし、これからもずっと仲良くしたいと思います。一般的にどの会社でも新卒同期同士の絆は大切だと言いますが、こういった環境下では特にそうなのではないかと肌で実感しています。全体的に今年の新卒が自分と合うというのも、そう感じられる一因かもしれません。

本当に、彼らが同期でよかった。

 

その瞬間に取るべき行動は全て自分で考えて判断しなければならないということ

自分は社会人になる前も、これは当然意識すべきことだと思っていましたし実際意識しながら日々生きているつもりでした。しかし、この研修で自分の認識が甘すぎたことに気づかされることになります。

冒頭でも書いた通り、この研修で得られた仕事に活かせるスキルはほぼ皆無でした。そもそも全く違う職種に配属される30人に役立つ画一的な研修などできるはずもありません。結局は社会の構成員になら誰にでも当てはまるような薄いことを座学でひたすら聞かされ、就活で散々やったようなグループワークを延々やらされるだけでした。

ただ、ここで思考停止して「HRがやっている新卒研修はクソだ!」とは言えません。お金を払って勉強していた大学と違って、会社で研修を受けている自分は「会社のために研修を受けてスキルを磨き、その対価として金銭を得る立場」です。

あの時に、「この研修のこの講義はこういった理由で自分にとって意味がありません。それよりもこうしていた方が会社全体の利益につながるため、あとは個人で動きます」と言うべきだったんだと思います。今思えば、研修を担当している人も「お前たちが今すぐ職場に行って役に立てるというなら、すぐに研修を放棄して仕事を始めていい。その代わり、この研修を受けているより多くの利益を生み出せ」と何回も言っていました。

与えられたものに対して不満を言って自分で何も変えようとしないのであれば会社はそんな人材を雇う意味はありません。遅かれ早かれ会社の自浄作用に飲み込まれるでしょう。

 

「会社に入れば研修が用意されていて、自分で何も考えなくても何かが与えられる」

 

確かに、無意識にそう思い込んでいる大学生の自分がいました。与えられることに慣れすぎていたんですね。社会人は、例えそれが無条件に与えられているものだとしても自分で考えて取捨選択し、その都度何が一番会社の、自分の利益になるのか考えて行動しなければならない。あの研修はそんなことを改めて教えてくれました。

とはいえ、研修を最初から最後まで通して受けたことに悔いはありません。というのも同期との絆を作ることができたからです。だから、「御社の研修ではどんなことを得られるんですか?」とOB訪問に来た学生に問われたら、「あの研修は同期と仲良くなるだけで意味があるんだよ」と答えています。それだけ聞くと陳腐な答えに聞こえるかもしれませんが、少なくとも私は心の底からそう思っています。

 

研修の詳しい内容まで書いてしまうと身バレしそうなので、こんなところにしておきます。この2つの大きな学びから、私の外資ITにおける新卒人生はスタートしました。

 

次は、配属されてからのことについて書きたいと思います。