デジタルな戯言

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就活のジレンマ -2-

結局、「絶対内定」は1ページも開かれることなく本棚に収まっている。

つまり、未だに私は就活対策というものを一切していない。

面接必勝法はおろか一般的な就活マナー、ESの書き方、Webテストの対策に至るまで全く事前知識を得ようとしていない。そもそも何がそういったノウハウに記載されているのかさえ把握していないのだ。

決して面倒だとか思ってサボっているわけではなく、「自分の個性が塗り潰されてしまうのではないか?」という不安から本を開くことができないでいる。

 

現在私は、全てのESや面接において自分の思うままに書き、喋っている。落とされたところもあれば通してもらえたところもあった。

人事からしてみれば稚拙に見えたかもしれないし、失礼な態度に見えたかもしれない。だが、そこで紡ぎだされていた言葉は紛れも無く私本人100%で構成されており、一切の不純物に介在を許さなかった。

 

要するに、自分の一部として就活ノウハウを受け入れるのが怖いのだ。就活ノウハウに関する本を読み、メルマガを購読し、セミナーに行けば、必然的に自分だけで構成されていたスペースをある程度明け渡すことになる。

それが10%になるのか30%になるのかは分からないが、確実に自分”だけ”の想いで就活に臨むことはできなくなる。

就活ノウハウを色々読んで「ふぅん、世間ではこれが正解なのか。でも俺には関係ねぇや」と思って全て捨て去ろうとしてもまず無理だろう。

どんなに否定しようとも常に頭のどこかに「必勝法、常套戦術」がチラつき、選択に迷えば無意識に考慮の材料にしてしまう。一度手を出せば最後、100%の自分を取り戻すことはできないかもしれない。

 

 

だけどやっぱり、世間で何が常識で何が必勝法とされているのかは知りたい。世間一般で何が正解とされているのか。

何か絶対にここだけは押さえておかなければいけないポイントが存在するのではないだろうか。

 

自分の個性を最重要視した結果、どこからも内定をもらえず後で後悔するかもしれない。だけどやっぱりノウハウを得てしまったら個性が消えてしまい、下手をすればどこにも引っかからない量産型になってしまうかもしれない。でも、だけど、でも。

 

 

 

そんなジレンマに苛まれる私をよそに、今日も一冊の本は何も語らず出番を待っている。